2022/07/02 (更新日: 2022/07/23)

デュアルNバックの習慣化によって得られた効果【204日目】

脳トレ

今回は「デュアルNバック（DNB）の習慣化によって得られた効果」について、現在DNBに204日連続で挑戦している僕が報告する。

この記事はこんな人にオススメ！

DNBを知っていて、挑戦している人
DNBで得られる効果を知りたい人
DNBをやる意味がわからない人
記憶力を改善したい人

本記事の内容

科学的に証明されているDNBの効果
DNBにおける僕の実績
DNBの習慣化によって得られた効果【204日目】

✅ DNBについて詳しく知りたい方：
→記憶力を鍛えたい人にオススメの脳トレはデュアルNバック
→脳力アップできる唯一の脳トレはデュアルNバック(DNB)

✅ DNBをやる意味がわからない方：
→なぜデュアルNバックで脳がアップグレードされるのか？
→デュアルNバックには「1億円の価値」がある？

✅ DNBを習慣化するヒントを探している方：
→デュアルNバックを習慣化するために役立った5つのこと
→デュアルNバックを継続できない5つの理由
→デュアルNバックで効果を感じられない5つの理由

✅ DNBで実際に得られる効果を知りたい方：
→デュアルNバックの習慣化によって得られた7つの効果
→デュアルNバック（Dual N-Back）はこんな人にオススメ！

科学的に証明されているDNBの効果

デュアルNバック（DNB）はワーキングメモリー（作業記憶）を鍛えることで、流動性知能を含めた脳の総合的な力を高めることができる脳トレだ。

流動性知能は、その知識や情報を「どこから、どのように得たのか」という「実質的な頭の良さ」を評価する指標で、その人がすでに保持している知識の内容や質を評価するIQなどのような結晶性知能とは異なる。

同じクラスの生徒たちが、同じ時間、同じ教師から、同じことを教えられても、テストで同じ点を取ることはない。
それは生徒たちがまったく同じように学ぶのではないからだ。

持っている流動性知能のレベルが異なっているということだ。
『シリコンバレー式超ライフハック』P.87

この流動性知能は「生まれつきのもので、強化することはできない」と長い間信じられていた。

ところが、2008年にある研究グループが「作業記憶が流動性知能にとって重要」であることに着目し、「作業記憶を向上させることで、流動性知能も向上させることができるのではないか？」と仮説を立て、検証してみたところ、彼らの仮説は正しかったことが証明された。

そこで、使われたのが作業記憶を向上させることがわかっていたDNBだ。
1日30分、5週間、DNBを続けた被験者たちの流動性知能は、平均で40%も増加した。

つまり、実質的な頭の良さも、DNBという脳トレで改善することができるというわけだ。

DNBにおける僕の実績

DNBについて偉そうに書くからには、書いてる人間（僕）が実際にDNBにどれくらい挑戦していて、どれほどのレベルに達しているのか、あらかじめ知っておきたいという方もいらっしゃると思うので、まずソレを簡単に紹介しておこうと思う。

連続挑戦日数： 204日（2022年7月2日現在、記録更新中）
1日あたり挑戦回数・時間： 20回・30分（以上）
累計挑戦回数・時間： 4,080回・102時間（以上）
最高到達Nレベル： 14-Back（N = 14）で正答率95%
1日あたり最高平均Nレベル： 12.75 （1日あたり20回分の挑戦Nレベルを全て足した合計を20で割って算出）

ご覧いただいたように、僕は現在204日連続でDNBに挑戦し続けている。
（昨日で11-Backの挑戦も500回に達した）

挑戦を開始したのは去年（2021年）の12月9日。
それ以来、1日も欠かすことなく、毎日20回（約30分）という時間をDNBに捧げてきた。
（信じられないなら、僕のTwitterでの毎日の報告をチェックしてみて！）

DNBを知って以来、僕は過去何度となくこの脳トレを習慣化しようと挑戦し、それと同じ数だけ挫折を味わった。
それでも、再挑戦するたびに1から挑戦することにはならなかったから、ここまでレベルを上げることができた。

DNBに挑戦するたびに、ワーキングメモリー（作業記憶）に関わる神経回路が最適化されていく。
最適化されるまでには時間がかかるが、一度最適化された神経回路が失われるにも時間がかかる。
これは「一度乗れるようになった自転車に再び乗れないようになる」のが難しいのと一緒だ。

152日連続【記録更新中‼️】
今日のLv.推移: 12-13-14-13-12-11-12-13-12-13
内容: Lv.11×1回、Lv.12×9回、Lv.13×8回、Lv.14×2回
平均Lv.12.55

ついにここまで来た・・・。初Lv.14‼️Lv.14で正答率90%出せたら短期目標クリア&アプリがさらに上のレベルを用意してくれてるのかがわかる🤔#DNB #脳トレ pic.twitter.com/vM7Buuv4FJ

— Yujiro@ZONEHACKERS’ LAB (@ZONEHACKERS_LAB) May 10, 2022

今回の挑戦を開始した時点で僕はすでに7〜10-Backくらいを行ったり来たりしていたから、まったくの初心者から152日で14-Backに到達したわけではないことはあらかじめ断っておく。
（おそらく1日あたり平均Nレベルは7.8くらいだっただろう）

僕にも4-Backを2ヶ月近くまったく超えられなかった経験はある。
だけどそれはもう3年以上前のことだ。

僕は204日間ずっと同じDNBアプリを使い続けていて、設定もデフォルトのまま一度もいじっていない。
つまり、正答率75%未満でレベルダウン、75%以上90%未満で現状維持、90%以上でレベルアップだ。

そして、僕は今年（2022年）の5月27日、ついに14-Backで正答率90%以上を達成した。

169日連続【記録更新中‼️】
今日のLv.推移: 10-11-12-13-14
内容: Lv.10×1回、Lv.11×13回、Lv.12×1回Lv.13×2回、Lv.14×3回
平均Lv.11.65

初Lv.14で正答率90%‼️しかも2連続‼️短期目標クリア✨&Lv.15が無いことが判明。リミットなしのアプリ開発急ぎます😌✨#DNB #脳トレ pic.twitter.com/o8CD5onsoS

— Yujiro@ZONEHACKERS’ LAB (@ZONEHACKERS_LAB) May 27, 2022

通常ならレベルアップするところだけど、15-Backへは上がらなかった。
つまり、14-Backがこのアプリの限界ということになる。

ただ、僕はこの限界が気に入らないので、現在「レベル上限なしのDNBアプリ」の開発を進めている。
これについては、こちらの記事「僕がレベル上限なしのDNBアプリを開発する理由」にまとめているので興味がある方はぜひ読んでみてほしい。

50-Backと100-Backを試験的に動かしてみたときの動画も載せているけど、長いうえにつまらないから普通にスルーしてもらって構わない。

100-Backなんて今の僕には到底挑戦できるレベルではないけど、このまま挑戦し続ければ20年後くらいまでには届くかもしれないと本気で信じている。（単純に1年で5レベルアップの計算）

100-Backに届いたとき、「自分に何ができるのか？」ただ単純に、僕はそれが知りたい。

DNBにおける僕の実績はこんなところだ。
DNBについて割と偉そうに語れるくらいには、DNBをやりこんでいるとは思っている。

というわけで、これから本題である「DNBの習慣化によって得られた効果」を報告しよう。

DNBの習慣化によって得られた効果【204日目】

DNBの習慣化によって得られた効果については、以前にも報告させていただいたことがある。
デュアルNバックの習慣化によって得られた7つの効果
その時点では128日連続で挑戦していたようだ。

それから76日（約2ヶ月半）分の挑戦（1,520回・38時間）を積み重ねたことなるわけだが、以前の記事を読み返してみて、改めて脳力も相応に向上したように感じた。
ただ単に「新たに獲得した記憶力の使い方が上手くなった」だけかもしれないけど、「76日前にはできなかったことができるようになった」ことは確かなので、自分のための記録としてもここに記しておく。

記憶力のさらなる改善その①：電話番号を一瞬で記憶する

以前の記事でも「１度聞いただけの電話番号が記憶に焼きつくようになった」と報告したけど、それから76日分の挑戦でその能力もレベルアップしたようだ。

僕のスマホは古くて、Gmailに記載された電話番号をタップして電話をかけることができない。
だから、登録されていない人に電話をかけるときは、メールに記載されている電話番号を記憶していちいち入力しなくちゃいけない。

デュアルNバックに挑戦する前までは、「市外局番」→「上４桁」→「下４桁」の順で、3度も電話番号を確認して入力していたことを覚えている。

128日の時点では、すでに一度見ただけで電話番号を正確に記憶し、電話をかけることができていた。

それから76日経った現在は、その記憶が完了するスピードが速くなった。
今では初めて見る電話番号でも、3秒以内に正確に記憶することができる。

電話番号によって覚えやすかったり、覚えにくかったりというのは確かにあるし、体調次第ではやや記憶力が鈍っていると感じることはあるけど、電話番号に関して言えば、どんな条件でも3秒以内（ほぼ一瞬）で記憶に焼き付けることができる。

仕事では職人や資材を積んだトラックの運転手にしょっちゅう電話をかけるけど、午前中にかけた3人の電話番号を午後の仕事中に思い出すことも簡単だ。
（そんなことする意味があるのかどうかは別として）

トラックの運転手は毎回違うから、電話番号も毎回違う。
ただ、以前会ったことのある運転手に会うことも、もちろんある。

「ああ、この電話番号、あの運転手さんだ。」

と、電話をかける前に電話番号で運転手が誰なのかわかったときは正直自分でも驚いた。

記憶力のさらなる改善その②：間配り表の記憶

僕の職業は荷揚げ屋というもので、建設現場に必要資材を搬入するのが主な仕事だ。
前もって「何を」「どこに」「どれだけ」搬入するのかを示した指示書（間配り表）をもらってその通りに資材を間配る。

例えばそれは下記のようなものだ。

これはフローリング材の搬入時（6月30日の午後）の間配り表で、1枚目（左）に「フローリングの種類」、2枚目（右）に「どの部屋に」「どの種類を」「何ケース」間配ればいいのか記載されている。

どの部屋に？：　　　　H、I1、I2、J1、K、J2、M
どの種類を？：　　　　イ、イ、ア、ア、ア、ア、イ
何ケース？　：　　　　16.9 15.6 15.6 12.5 16.6 12.5 13.5

※ケース数は「床暖用」と「一般」に記載されている数値を足した数

これを記憶する力は、128日時点でも間違いなくあった。
でも、そのためにはメモ帳アプリに「床暖用」と「一般」を足した数を書く必要があった。

今回は、すべて頭の中で処理することができた。
これは128日時点ではできなかったことだ。
（正確には「試せばできたかもしれないけど、試そうと思えなかった」）

いちいちメモ帳アプリに入力する手間が省けたおかげで、記憶に要する時間を大幅に短縮できた。
実際、午前中の現場から午後の現場に移動する電車の中で、5分間「間配り表」とにらめっこするだけでよかった。（実際には5分もかかっていないだろう）

残念ながら、間配りはもう1人の同僚が担当してくれたので、当日は記憶した間配り表を使う機会はなかった。
でも今、記憶力を試すつもりで書いてみたら、やっぱり間配り表を見なくても正確に書き出すことができた。
（もちろん、正確に思い出せたか確認するために間配り表を見たけれど）

僕の他には「間配り表」の暗記なんてする人間はいない。
その理由はおそらく「コスパが悪い」から。

「やろうと思えば暗記できるかもしれないけど、時間をかけて暗記しても忘れてしまうかもしれないなら時間とエネルギーの無駄」
「完璧に暗記できたところで、間配り表をいちいち確認せずに作業できるだけ」
「間配り表を確認しながらやった方が正確」

デュアルNバックに挑戦し始めてもしばらくの間、僕はこう思っていた。
たぶん、他のみんなもだいたい同じように考えてるんじゃないかな。

でも、今の僕の記憶力なら「コスト」は無いに等しい。
電車の中で間配り表と5分間にらめっこするだけで、2日後でも正確に思い出せるなら、誰でも喜んで「コスト」を払うんじゃないかな。
一応「間配り表を確認するために逐一作業を中断する必要がなくなる」という程度の対価は得られるのだから。

おかげで、僕は作業にもっと集中できるようになった。

DNBで際限なく下がり続けるコスト

DNBに挑戦し続ける限り、脳力は際限なく向上する。
脳力が向上すれば、学習に要するコスト（時間）も下がる。

新しい言語の習得、司法試験、東大受験。
どれも今の僕の脳力じゃコストがかかりすぎるうえ、成功したところで僕の人生を直ちに上向かせてはくれないだろう。

でも、こうした「すぐに役立たないと感じること」でさえ、コストが下がり続ければ、挑戦する価値があると思える日がやって来るかもしれない。
今は、「実用的なスキルの習得と行動」に脳力を使い、経済的自由を手に入れたら、「挑戦したいと思うだけのこと」にもどんどん挑戦したいと思っている。