カロリー制限のメリットとデメリットをまとめてみました
今回は、
「カロリー制限で得られるメリットは大きいですが、やり方を間違えると被るデメリットは災害級です。」
というお話です。
本記事の内容
- 摂取カロリーを何%減らせば効果的?
- カロリー制限で得られるメリット
- カロリー制限のデメリット
- カロリー制限のメリットを最大化する方法
ども、バイオハッカーのYujiroです。
今から約5年前、グルテンフリーで身体の力を取り戻し、2度完璧なZONE(ゾーン、フロー)に入ったことをきっかけに、自身の日々のパフォーマンス(生産性)を科学的に最大化する方法(=バイオハック)を研究しています。
僕のZONE体験について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
今回は「カロリー制限」について書いていきます。
実際に僕も、朝と昼はほとんど食べないので、カロリー制限を行なっていると思います。
最近朝は
- キウイ1個
- ゆで卵1個
- コラーゲンプロテイン20g
- ビタミンB群
- マルチミネラル
- ビタミンD3+K2
- クレアチン
- ロディオラ・ロゼア
- Blackwalnut & Wormwood
- ブレイン・コーヒー
- ニコレット クイックミスト(ニコチン2mg)
※僕が実際に使っている商品にとべます。
を摂取しています。
これだけ見ると色々なもの摂ってますが、摂取カロリー(食事の量)自体はかなり少ないです。
平日の昼はコラーゲンプロテイン20gだけです。
休日はプロテインの代わりにミックスナッツを300gくらい食べます。
以前「カロリーという概念は論理的に破綻している」という内容を含んだ記事を書いたことがあり、カロリーという言葉を使うことに抵抗があるんですが、今回の記事ではカロリーという言葉を単純に「食事の量」という意味で使おうと思います。
カロリーについて詳しく知りたい方は最下部の「関連記事」の1をどうぞ。
この記事では
- 「カロリー」=「食事の量」
なので、覚えておいていただけたらと思います。
摂取カロリーを何%減らせば効果的?
カロリー制限のメリットを得るためには、摂取カロリーを何%減らせばいいのでしょうか?
『「いつものパン」があなたを殺す』という本によると、1日の摂取カロリーを30%減らせば、カロリー制限のメリットを得られるとのことです。
農林水産省のホームページのデータを参考にすると1日に必要なカロリーは、
活動量【少ない】
- 女性:1400〜2000キロカロリー
- 男性:2000〜2400キロカロリー
活動量【多い】
- 女性:2000〜2400キロカロリー
- 男性:2400〜3000キロカロリー
ということなので、
カロリー制限の効果を得るためには、1日の摂取カロリーを
活動量【少ない】30%減
- 女性:980〜1400キロカロリー
- 男性:1400〜1680キロカロリー
活動量【多い】30%減
- 女性:1400〜1680キロカロリー
- 男性:1680〜2100キロカロリー
に抑えれば良いということですね。
あくまで目安ですが、改めて見てみても僕の1日の総摂取カロリーは、これ以下だと思います。
カロリー制限で得られるメリット
カロリー制限で得られるメリットは下記の通りです。
- BDNFの増加
- 健康寿命UP
- 抗酸化効果(アンチエイジング)
- 抗炎症効果(アンチエイジング)
- 中性脂肪分解促進
- ミトコンドリア増加
- アルツハイマー病罹患率減
- 破壊的なアポトーシス(細胞死)減
1. BDNFの増加
カロリー制限をきっかけに分泌量が増える神経栄養因子BDNFには以下のような役割があります。
BDNFの役割
- 神経発生を促す
- 神経と神経を繋ぎ、新しい神経回路を作る
- 神経を酸化ストレスから守る
僕たちが何歳になっても新しいスキルを身につけたり、知識を吸収したりできるのも、この”奇跡の肥料”と言われるBDNFの力が大きいと言えます。
2. 健康寿命UP、3. 抗酸化効果、4. 抗炎症効果
カロリー制限には、サーチュイン1(SIRT1)という遺伝子を活性化し、健康寿命を延ばす効果があるそうです。
また、カロリー制限をきっかけに、以下のような抗酸化物質の分泌も促進され、脳や体の細胞を酸化や炎症から守ることで、アンチエンジング(抗老化)効果もあるようです。
- グルタチオン
- βヒドロキ酪酸(ケトン体)
- BDNF
5. 中性脂肪分解促進
カロリー制限で糖質の摂取量も減れば、蓄えた中性脂肪からエネルギーを引き出す代謝が促進されます。
中性脂肪を分解することで、筋肉の細胞は脂肪酸を、脳の神経細胞はケトン体をエネルギー源にすることができ、筋肉も脳も糖質をエネルギー源にしていたときより効率的に動くようになります。
心臓も脳も、血糖よりケトンを使うほうが25%ほど効率よく働く。健康で正常な脳細胞は、ケトンを燃料にすると成長する。(『「いつものパン」があなたを殺す』P.249より引用)
6. ミトコンドリア増加
カロリー制限をきっかけに細胞内のエネルギー生産工場であるミトコンドリアの数が増え、エネルギー(ATP)生産能力もアップするようです。
増えたミトコンドリアが上で紹介した脂肪酸やケトン体をエネルギー源にすることで、使えるエネルギーの劇的な増加が期待できます。
7. アルツハイマー病罹患率減
カロリー制限でSIRT1遺伝子が活性化されると、アルツハイマー病を引き起こすとされる脳内のアミロイドβタンパクを分解する酵素が増え、これがアルツハイマー病の罹患率を下げるようです。
また、カロリー制限や糖質制限で代謝が促進されるケトン体がアルツハイマー病やパーキンソン病の症状の改善をもたらすことも明らかになっているとのことです。
8. 破壊的なアポトーシス(細胞死)減
アポトーシス(細胞死)には、良いアポトーシスと悪いアポトーシスがあり、カロリー制限は悪い「破壊的なアポトーシス」を減らし、アポトーシスのバランスを調整する効果があるそうです。
元気な細胞が時期尚早に死んでしまう(破壊的なアポトーシス)のは問題ですが、効率の悪くなった細胞がいつまでも生き残るのも問題で、ガン細胞はその典型です。
カロリー制限には、このような効率の悪くなった細胞の死を促し、新しい元気な細胞の成長を促す効果があるようです。
カロリー制限のデメリット
これまで見てきたようにカロリー制限には素晴らしいメリットがあるわけですが、デメリットもあるようです。
カロリー制限のデメリット
- 摂取カロリーを減らすと睡眠時間が短くなる
「え、これってメリットじゃないの?」
って思う方がいてもおかしくないので、誤解がないように説明すると、
- カロリー制限をすると、「必要な睡眠時間が減るわけではないのに、睡眠の途中で強制的に目覚めてしまう」
というわけらしいのです。
ちなみに加齢に伴う睡眠時間の減少も同様で、喜ぶべきものではなく、何かしらの改善が必要です。
睡眠不足がもたらすデメリットは災害級で、
- 短命
- アルツハイマー病の罹患リスクの上昇
- 中性脂肪の分解抑制
など、カロリー制限で得られるメリットと真逆のデメリットも含まれます。
ただ、これらは誤ったカロリー制限を行った場合に限ってもたらされるデメリットです。
誤ったカロリー制限というのは、
- 極端なカロリー制限を
- 長期間
続けた場合などが該当するようでrす。
たとえば1日に800キロカロリーしか摂取しない生活を1ヶ月続けた場合、一般的に眠るのが難しくなり、深いノンレム睡眠も減少する。(『睡眠こそ最強の解決策である』P. 368より引用)
これは人間だけに限ったことではなく、あらゆる生き物において、食事の量が制限されると睡眠時間が短くなるそうで、これは
- 食事 > 睡眠
という睡眠より食事が必要というメカニズムが働くためのようです。
簡単に言うと、
- 「寝てる場合じゃない!食べ物集めなきゃ!」
ってことですね。
カロリー制限を始めてから
- 寝つきが悪くなった
- 夜中に目を覚ますようになった
ということが起きた場合は、食事を見直す必要がありそうです。
カロリー制限のメリットを最大化する方法
カロリー制限のメリットを最大化するには、糖質制限も一緒に行うのが理想的です。
『「いつものパン」があなたを殺す』の著者であるデイビッド・パールマター博士は、
- 糖質の摂取量を減らすだけでカロリー制限になりえる
と主張しています。
また『睡眠こそ最強の解決策である』では、
- 炭水化物が多く、脂質の少ない食事は深いノンレム睡眠を減らし、レム睡眠を増やす
と示されています。
レム睡眠も大事ですが、深いノンレム睡眠が減ってしまうことで被る悪影響は、やはり軽視すべきではないと思います。
糖質摂取量を減らしてカロリー制限するメリット
- 中性脂肪の分解が促進される(やせる)
- ケトン体や脂肪酸の生成が促進される
カロリー制限で得られるメリットの多くが、この中性脂肪の分解が促進されることで生成される「ケトン体」や「脂肪酸」によってもたらされることを考えると、脂肪分解の代謝を止め、脂肪の合成・蓄積を促してしまう糖質の摂取は、極力控えたほうが良さそうです。
オススメなのは、朝と昼の糖質摂取をゼロにするという方法です。
この方法なら夜は今まで通り糖質を摂取しても大丈夫です。
糖質を摂取しすぎなければ、睡眠の質を損なうことはなく、適度な糖質はむしろ睡眠の質を改善してくれるとのことなので。
ただ、何事にも個人差はあるので、ぜひあなた自身の体に合った方法を探してみてください。
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参考書籍
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「なんでやねん」という方はこちらをお読みください。