睡眠の質を下げる悪習慣を断つ【ワースト13】
「毎朝起きるのがツライ・・・」
「ベッドに入ってもすぐには眠れない」
「休日はいつもお昼頃まで寝ている」
「どれだけ寝ても寝足りない」
「頭がモヤモヤする・・・」
「体が重い・・・」
「コーヒーがないと1日を始められない」
「基本的に自分は元気が足りないと感じる」
「よく寝坊する」
「よく二度寝する」
このような睡眠に関する悩みを抱えている人は多いはず。
ただ、この記事を発見したあなたは、すでに問題意識と改善する意志をもっているので、あとは簡単です。
睡眠の質は、ほとんどの場合、今のあなたの習慣にちょっとした変化を与えることで劇的に改善されるからです。
この記事は、睡眠に関する書籍5冊分の知識と僕の実体験をシェアすることで、睡眠を最適化し、あなたの毎日のパフォーマンスを最大化することを目的として書いています。
睡眠の質を改善する具体的な方法
Step 1: 睡眠の質を下げる悪習慣を断つ
Step 2: 睡眠の質を上げる習慣を身につける
睡眠の質を最適化する上で一番大事なことは、「睡眠の質を下げる悪習慣を断つ」ことです。Step 1. の項目をある程度達成するだけで睡眠の質は劇的に改善されると思います。
そこでオススメなのが「Step 1 に取り組みながら、Step 2 も少しずつ生活にとりいれていく」という方法です。
逆にやってはいけないのは、「Step 1 を無視して、Step 2 に取り組む」という方法です。
大切なことなので、もう一度言います。
睡眠の質を最適化する上で一番大事なことは、「睡眠の質を下げる悪習慣を断つ」ことです。
悪習慣の影響はあまりにも強いので、それを無視した方法ではあまり効果を実感できないと思います。その結果、睡眠の質を改善することをあきらめてしまうことになりかねません。
というわけですので、まずはあなたが知らず知らずのうちに行っている悪習慣を1つ1つ見直していくことから始めましょう。
睡眠の質を下げる悪習慣ワースト13
- 就寝前のスマホ / iPad / PC / テレビ
- カフェイン
- 15時以降の仮眠
- 朝日を浴びない
- 朝食を食べない
- 体に合わないものを食べたり飲んだりしている
- 飲酒(とくに寝酒)
- 喫煙
- 寝室が明るすぎる
- 騒音対策を行っていない
- 就寝前に食べる
- 室温・湿度を快適に保っていない
- ポルノ
順に見ていきましょう。
1. 就寝前のスマホ / iPad / PC / テレビ
スマホやPC、テレビから発せられるブルーライトや電磁場は睡眠の質を著しく損ないます[1][2][3][4][5]。
これら電子機器の操作は就寝1時間前までには終わらせましょう。
僕は2時間前までに操作を終了しても翌朝あまり効果を実感できなかったので、就寝3時間前までに操作をやめてみました。
その結果、翌朝の目覚めが信じられないほど改善されました。
百聞は一見にしかず。ぜひ一度試してみてください。この悪習慣がどれほど睡眠の質を下げているのかを実感できるはずです。
僕にとって一番インパクトの大きい悪習慣だったので、これを1番目に紹介しました。
読書(とくにフィクション)にはストレス解消やリラックス効果があり、就寝前の習慣としてオススメですが、スマホやiPadでは逆効果になるので、紙の本にしましょう。
2. カフェイン
カフェインの摂取は睡眠の質に大きな影響を与えます。カフェインが体から抜けきるのにかかる時間は、遺伝子や年齢によって決まり[1][6]、成分の半分が体外に排出されるまでにかかる時間【半減期】でさえ平均で5〜7時間[1]。
完全に抜けきるまでには12時間もかかるらしいので[6]、午前中に飲んだ1杯のコーヒーが睡眠の質を損なうこともあるのだとか[1]。
僕が読んだ書籍や記事のアドバイスをまとめると、カフェイン摂取は13時までと決めておくのが良いみたいです。
僕もコーヒーが大好きで毎朝飲んでいますが、13時以降は飲まないようにしています。
どうしても飲みたい場合はデカフェ(カフェイン抜き)にしましょう。
3. 15時以降の仮眠
日中15時までに30分を超えない短時間の昼寝をとることは、むしろ健康やパフォーマンスに良い影響を与えるようです[1][2][3]。
ただ、昼寝の時間が長過ぎたり、15時以降の仮眠となると、逆効果になるとのこと[1][2][3]。
僕もこれを知ってから15時までに20分程度の昼寝をするようにしてみたところ、完全に眠りに落ちなくても頭がスッキリして、午後のパフォーマンスが上がることを実感できました。
今でも休日など、仮眠がとれる時は積極的に仮眠をとるようにしています。
4. 朝日を浴びない
朝日を浴びるとサーカディアンリズム(体内時計)が調整され、コルチゾールが分泌が促され、セロトニンが合成され始めるなど、正しい覚醒のメカニズムが動き出します。
睡眠を促し、睡眠の質をあげるメラトニンは、日が落ち始めるとセロトニンを材料にして作られるので、朝セロトニンをどれだけ作れるかが、その夜の睡眠の質に与える影響は大きいのです。
セロトニンをたくさん作れると、気分も上向きになりますし、ビタミンDの生成やテストステロン値の上昇、ミトコンドリアの活性化など日光浴そのものが与えてくれるメリットも大きいので、1日を始める理想的な習慣になると思います。
僕も朝早い時間に日が昇る夏の時期は、積極的に朝日を浴びてパフォーマンスを高めています。
5. 朝食を食べない
「朝食を食べない = 健康的」という考え方を信じている16時間ファスティングや断食などを実践している人たちからみたら反射的に否定したくなる見解だと思います。
僕も同じく否定派でした。ただ、睡眠の質の改善を最優先課題とするなら、朝の時間に適切な栄養を摂らないことはNGとのこと[3]。
とくに重要な栄養は、トリプトファン(必須アミノ酸)、ビタミンB6、マグネシウムで、すべてセロトニンを合成するために必要らしいです[3]。
また、GI値の高い食品を朝に摂ることでサーカディアンリズム(体内時計)が調整されるらしく、それを摂らないと睡眠の質が最適化されないと[2]と[3]の本には書かれていました。
極端なカロリー制限も寝つきを悪くし、深いノンレム睡眠を減少させるため睡眠の質を損う要因となっているようです[1]。
6. 体に合わないものを食べたり飲んだりしている
具体的な例として乳糖不耐症があげられます[3]。
日本人の約8割は、牛乳など乳製品に含まれる乳糖を分解する十分な酵素を持っていないため、きちんと消化することができず、下痢や鼻づまりなどの症状に悩まされる可能性があるとのこと。
たとえ自覚症状がなかったとしても、このような体に合わない成分が体の中に残っていると、睡眠の質を損なうようです[3]。
僕は糖質制限、グルテンフリー(小麦抜き)、ラクトースフリー(乳糖抜き)を始めてから肩こり・腰痛・鼻づまりがなくなり、目覚めも格段に良くなりました。
体に合わない食品を自力で突き止めるのは大変ですが、もし「自分は基本的に元気がない」「いつもネガティブに物事を考えてしまう」「体に痛みがある状態が普通」などという自覚があれば、一度本気で調べてみることをオススメします。マジで、人生変わります(笑)
7. 飲酒(とくに寝酒)
寝酒の習慣がある人は気をつけましょう。アルコールは睡眠の質を損ないます[1][2][3]。
寝つきがよくなったとしても、それが睡眠の質を保証してくれるわけではないようです[1][2][3]。
アルコールを飲むなら就寝3〜4時間前までに済ませるのが良いとのこと[3]。
8. 喫煙
タバコに含まれるニコチンには鎮静作用と覚醒作用があるようですが、残念ながら覚醒作用の方が強力で、睡眠の質を損なうようです[3]。
また、喫煙者は非喫煙者に比べて、睡眠時無呼吸症候群になるリスクが2.5倍も高くなるとか[3]。
眠っている間に呼吸が止まることが睡眠にプラスになるわけないですよね。
また、タバコはドーピングのようなもので、一時的には頭をスッキリさせパフォーマンスを高めてくれるようですが(僕は人生で一度もタバコを吸ったことがないので実際にどんな感じがするものかわかりません)、長期的には致命的な健康被害をもたらすことはあきらかなので、総合的な健康状態や長期的なパフォーマンスを改善するためにもできるだけ早くやめるべき習慣だと思います。
9. 寝室が明るすぎる
とくに都心部に住んでいる方は要注意です。
まぶたを閉じていても目の奥に備わっているセンサーは光を感じ取ります。
遮光カーテンを使って光の侵入を防ぎ、寝室を真っ暗闇にしましょう。
また、メッセージや通知が来るたびに光ってしまうスマホは、寝室に持ち込むのをやめるか【機内モード】に設定しましょう。
エアコンや空気清浄機などから発せられる小さな緑色の光も睡眠の質を下げる要因になるので、ガムテープを貼るなど対策を講じましょう。
また、「完全に遮光すると、朝がきても自然に目が覚めない」という方には、僕自身も使っているとっておきの解決策があるので、僕の別記事睡眠の質をあげる習慣を身につける【9選】読んでみてください。
10. 騒音対策を行っていない
これもとくに都心部に住んでいる方は気をつけましょう。
車の走行音やバイクのエンジン音、犬の鳴き声、酔っ払いのわめき声などなど、都会の夜はあなたの睡眠の質を下げるノイズで溢れています。
騒音は寝つきを悪くするだけでなく、無自覚の覚醒をもたらしている可能性もあります。
寝室そのものに防音対策を講じるか、耳栓を使って騒音をシャットアウトしましょう。
11. 就寝前に食べる
睡眠中は消化が遅くなるようです[3]。
とくに消化の悪いものを食べてしまった場合、寝ている間に消化しきれず、胃に未消化の食べ物が残ったまま朝を迎えることにもなりえます。
これでは最高のパフォーマンスを発揮することなどとてもできません。就寝2時間前までには食事を済ませておきましょう。
なんて言う僕も、就寝前にミックスナッツを食べてしまって翌朝苦しむことがありますが笑
ナッツはとくに消化が悪いので、就寝前に食べることは絶対にやめましょう!
12. 室温・湿度を快適に保っていない
とくに夏の暑い時期には「暑すぎて眠れない」「寝ても起きてしまってなかなか寝付けない」といった悩みを抱える方が多いと思います。
エアコンを就寝後にオフになる設定にしていると、夜中に目を覚ます確率が上がります。
設定温度については様々な見解がありますが、中には18.3℃と極端に低い温度を推奨している本もありました[1]。
一般的に、みんな理想よりもかなり高い温度で眠っているのだとか[1]。
さすがに18.3℃は低すぎだと思っちゃいますが、一度試してみたら何か新しい発見があるかもしれません。
13. ポルノ
ポルノ中毒に陥っていませんか?
ポルノ鑑賞はドーパミンの過剰分泌を引き起こし、ドーパミン受容体を破壊します。
その結果、日常の些細なことではまったく刺激を受けなくなり、無気力になってしまいます。
恥ずかしながら、僕もポルノ中毒に陥っていたことがあり、その時不安障害とうつ病の治療のために精神科に通っていました。
この時はまったく何もする気が起きず、ほとんど人生に絶望しているような状態でした。
結局、グルテンフリーと糖質制限で病を克服したのですが、本当に生き返った気がしたのはポルノ断ちに成功してからです。
ポルノ鑑賞は百害あって一利なしです。今すぐやめましょう。
中毒に陥っているようであれば3日断つこともツライと思いますが、1週間我慢するだけでもやる気が出るようになるはずです。
具体的には、音楽に感動しやすくなったり、道に生えてる草花をキレイだと感じるようになったり、勉強したい・体を動かしたいと思うようになったり、といったことが起こります。
何もやる気がしないという人でポルノ鑑賞が趣味となっている人は、これを断つだけで気持ちがかなり前向きになると思うので、騙されたと思って一度試してみてください。
まとめ
いかがでしたか?やってしまっている悪習慣、けっこうあったのではないでしょうか。どれもやめることが難しい悪習慣だと思いますが、それだけやめることができれば効果絶大です。
一度に全部やめる必要はありません。できればベストですが、2〜3個やめてみるだけでも違いを実感できると思います。
とくに1.の 就寝前のスマホ断ちは効果抜群で、一番最初に試してほしい習慣です。一度試せばその効果のほどに驚き、習慣にしたくなると思います。
睡眠の質を損なっている悪習慣を断つことで、睡眠スコアをマイナスから0に近づけることができます。悪習慣のマイナスポイントの方が次の記事で紹介する『睡眠の質をあげる習慣』によってもたらされるプラスポイントよりも圧倒的に大きいので、まずは悪習慣を1つでも多くやめることから始めてみてください。
参考書籍・記事
[1] 睡眠こそ最強の解決策である [著] マシュー・ウォーカー/ [訳] 桜田直美
[2] スタンフォード式最高の睡眠 [著] 西野精治
[3] 3時間の睡眠で8時間分のリフレッシュができるハイパフォーマンス睡眠 [著] 山口真由子
[4] HEAD STRONG シリコンバレー式頭がよくなる全技術 [著] デイヴ・アスプリー / [訳] 栗原百代
[5] スマホ脳 [著] アンデシュ・ハンセン / [訳] 久山葉子
[6] https://daveasprey.com/coffee-caffeine-effects-benefits/