サプリが人間を進化させる可能性について考察してみました
BRAIN DNA エネルギー(ATP) サプリメント 腸内細菌
今回は、
人間の進化はサプリがもたらすかもしれない
というお話です。
本記事の内容
- 人間の進化はサプリがもたらすかもしれない
- 人間の脳が発達した理由
- 180万年前に起きた生活の変化
- 人類が「進化する脳」の膨大なエネルギーコストを払えた3つの理由
- 人間の脳を進化させるために必要なこと
- 「コスト削減」と「エネルギー(ATP)産生の最大化」を同時に行う方法
- まとめ
ども、バイオハッカーのYujiroです。
今から約5年前、グルテンフリーで身体の力を取り戻し、2度完璧なZONE(ゾーン、フロー)に入ったことをきっかけに、自身の日々のパフォーマンス(生産性)を科学的に最大化する方法(=バイオハック)を研究しています。
僕のZONE体験について詳しく知りたい方は人生で2度ZONEに入った著者が考える誰もがゾーンに入ることを目指すべき14の理由【保存版】をどうぞ。
今回は、「サプリが人間を進化させる可能性」について、僕なりに考察したいと思います。
人間の進化はサプリがもたらすかもしれない
この記事では、「人間の進化」=「脳のさらなる発達」と定義します。
NBAのレブロン・ジェームスやサッカーのクリスティアーノ・ロナウド、テニスのノバク・ジョコビッチ、野球の大谷翔平など、世界のトップで活躍するスポーツ選手たちに目を向ければ、人並はずれた身体能力を持つことが、現代においても生存・繁殖に有利に働くことは見てとれます。
ただ、人間がその他の生物を出し抜き、文字通り地球の支配者となれたのは、他の生物には真似できない、人間を人間たらしめる「脳の発達」があったからだというのも、まぎれもない事実だと思います。
現代を生きる僕たちの脳の容積は約1400mlで、20万年前に生きていた僕たちの祖先のものと変わらないと言われています。
人間の脳には、これ以上「進化・発達」する余地があるのか?
あるとすれば、どうすれば「進化・発達」を促すことができるのか?
その答えを出すには、まず、「人間の脳が、そもそもなぜここまで高度に発達したのか?」について考える必要がありそうです。
人間の脳が発達した理由
なぜ、人間の脳はここまで発達できたのか?
それは、
- ① 脳が発達する必然性があり、
- ② 発達した脳の膨大なエネルギー需要を満たせたから
だったのだと思います。
どういうことか?、を説明するためには、人間の脳が急速に発達し始めた時代、180万年前までさかのぼってみる必要があります。
180万年前に起きた生活の変化
- ① 肉食
- ② 複雑な石器作り
- ③ 食料加工
- ④ 協力・連携
人類最初期に狩りを行ったのは、約180万年前に誕生したホモ・エレクトスだと言われています。
それまで一方的に狩られる弱い立場だった人類が、ハンドアックス(石斧)のような複雑な石器を作り、仲間と協力することで狩る側に回り始めたのです。
- ① 肉食 → 消化吸収にかかるエネルギー消費削減+栄養吸収率UP
- ② 複雑な石器作り → 発達した脳があると有利
- ③ 食料加工 → 消化吸収にかかるエネルギーコスト削減+栄養吸収率UP
- ④ 協力・連携 → 発達した脳があると有利
つまり、①②③によって、人類は栄養状態を改善することができ、
②④によって、「脳が発達する必然性」=「より発達した脳を持つことが生存に有利に働く環境」を得たというわけです。
進化し、大きくなった脳を維持するためには、膨大なエネルギーが必要ですが、やはりそれを払うだけの価値があったのです。
また、80万年前にはエレクトスによる火の使用の痕跡があり、獲得した肉を加熱調理して消化吸収率をさらに改善していた可能性もあるとのことで、これも人間の脳を急速に進化・発達させた要因の1つだったのかもしれません。
人類が「進化する脳」の膨大なエネルギーコストを払えた3つの理由
- 肉食
- 食料加工
によって、人類は「腸を短くすることができたから」が、1. 肉食、2. 食料加工に次ぐ、3つ目の理由です。
どういうことかというと、腸も脳と同じように、維持するのに膨大なエネルギーコストがかかるということです。
実際、脳と腸がそれぞれ消費する単位質量あたりのエネルギーはほぼ同量で、ともに身体の基礎代謝コストの約15%を使い、酸素や燃料の運搬と老廃物の除去のために同量の血液供給を必要とする。(『人体600万年史(上)』より引用)
つまり、
- × 「長い腸」+「進化した脳」→ コストオーバー↑↑
- ○ 「短い腸」+「進化した脳」→ OK!
というわけですね。
人間と同じくらいの体重の哺乳類の大半は、脳の大きさが人間の約5分の1で、腸の長さが人間の2倍ある。言い換えれば、人間は相対的に小さな腸と、大きな脳を持っていることになる。(『人体600万年史(上)』より引用)
まとめると、脳の進化は、
- 1. 肉食 + 2. 食料加工 → 3. 腸の短縮
- + 脳が発達する必然性
- = 脳の進化
こんな感じで起きたようなのです。
つまり初期ホモ属は本質的に、食事を良質なものに切り替えることによって大きな腸を大きな脳と交換したというわけだ。この論理によると、食事に肉を取り入れ、食料加工への依存度を高めることで、初期ホモ属は食べたものの消化に費やすエネルギーを大幅に節約できたので、余ったエネルギーを大きな脳の成長と維持に回すことができた。(『人体600万年史(上)』より引用)
やはり、「他の動物にはできないレベルの食料加工が人類の栄養の消化吸収率をはるかに改善した」ことが、脳の進化を促す一番の鍵になったと思われます。
そうでなければ、同様の脳の発達が他の肉食動物において進まなかった理由を説明することができないからです。
人間の脳を進化させるために必要なこと
このように、そもそも人間の脳がいつから、どのように発達したのかを振り返ることで、「人間の脳がさらに進化するためには何が必要か」が見えてきます。
それは、
- 「コスト削減 」と「エネルギー(ATP)産生の最大化」を同時に行う
ことによる、「余剰エネルギー」の獲得です。
今よりもっと高度な機能を搭載した「進化した脳」の成長を促し、維持することができるだけの余分なエネルギーを常に供給できれば、脳の進化を促せるかもしれない、ということです。
では、具体的にどのように「コスト削減」と「エネルギー(ATP)産生の最大化」を達成すればいいのか?
「コスト削減」と「エネルギー(ATP)産生の最大化」を同時に行う方法
- サプリでの栄養摂取
- 栄養注射
- 遺伝子ドーピング
- 腸内細菌移植
- 消化の必要のない栄養素の経口摂取
サプリでの栄養摂取
「他の動物にはできないレベルの食料加工が人類の栄養の消化吸収率をはるかに改善した」ことが、人間の脳の進化を促すうえで重要だったなら、この食料加工をさらに発展させることで消化に費やすエネルギーをさらに削減し、脳の進化に必要な余剰エネルギーを捻出すればいい、という考えです。
スムージーなども消化に費やすエネルギーを削減できるので、良い方法だと思います。
もちろん、肝臓や腎臓など解毒器官や免疫系をフル稼働させてしまうような異物・毒物を含んだ加工では本末転倒です。
抗生物質やホルモン剤を投与され、遺伝子組み換え穀物で育てられた家畜の肉や農薬・化学肥料まみれの農作物が、それらが存在しなかった時代の食物の消化にかかるコストを上回る消化コストを必要とする可能性もあるので、脳の進化を促すためには、これらもなるべく避けた方が賢明だと思います。
栄養注射
サプリやスムージーでの栄養摂取をさらに進めたものが栄養注射です。
消化の必要のない栄養素を点滴のように直接血管に注入します。
- 人間の健康やパフォーマンスを最大化するために必要な栄養素の特定
- ゲノム解析による個別の必要栄養素、その最適な量、摂取方法の提示
最低でも上記2つの条件をクリアできない限り、サプリや栄養注射だけに頼ることはできないと思いますが、これが可能になれば消化に費やすエネルギーをほぼゼロにすることができるので、脳の進化に必要な余剰エネルギーを作ることができます。
ただ、腸内細菌をまったく無視した栄養摂取方法が、脳や体にどのような影響を与えるのか、僕には到底予測できません。
遺伝子ドーピング
例えば、人間は進化の過程でビタミンCを体内で合成する能力を失いましたが、それは、体が必要とするビタミンCを外から供給することができたため、ビタミンCを合成する機能を維持するコストを払い続けるメリットがないという自然選択が働いたからと考えられています。
体の中で何かを合成したり、分解したりするのには必ずエネルギーが必要です。
合成したり、分解したりする機能がなくなれば、その機能に費やしていたエネルギーコストを節約できます。
例えば、遺伝性疾患で、タンパク質を分解する酵素を生成できない人がいたとします。
肉を食べなければ体が必要とするタンパク質を補うことができない時代においては、この遺伝性疾患は厄介なものです。
ただ、それ以上消化する必要のないアミノ酸を直接供給することができる時代においては、タンパク質を分解する酵素を生成する機能を持っていないことは、エネルギーコストの削減に繋がり、生存に有利に働くかもしれません。
こういった遺伝子変異を意図的に起こすことで、脳の進化に必要な「余剰エネルギー」を獲得できるかもしれません。
腸内細菌移植
食べ物の消化を腸内細菌に委託してしまうという方法です。
腸内細菌にしか消化・分解できないセルロースなど食物繊維のみを食料とすることで、(自前の消化酵素を使わず)消化に費やすエネルギーを節約します。
1日青汁1杯とサプリだけで20年以上生きている森美智代さんが持つような、セルロースからアミノ酸、脂肪酸、ビタミンなどを代謝する腸内細菌を移植することが可能なら、消化コストを節約しながらしっかり栄養も得ることができると思います。
消化の必要のない栄養素の経口摂取
消化器系の外部委託とも言える方法です。
人工の消化酵素等を用いて体外で完全に消化・分解した食物を飲むという方法であれば、腸内細菌を完全に無視することなく消化のコストをほぼゼロにすることができるので、現状もっとも効果的な手段かもしれません。
消化・分解で作られる毒性物質もあらかじめ除去できれば、本来解毒に必要だったエネルギーコストも削減できます。
まとめ
日本という先進国で生きる僕たちは、もはや「生きるために食べる」のではなく、「食べるために生きる」ことができるほど、飽食の時代の恩恵を最大限に享受していると言えるでしょう。
欧米諸国と比べれば、現在日本が抱える肥満の問題は、それほど深刻なものではないのかもしれません。
それでも、およそ3万8000年前日本列島に到達したばかりのホモ・サピエンスが今の僕たちを見たら、到底「自分と同じ」とは思えないでしょう。
つまり、今の僕たちは、さらに高度な機能を搭載した未来の脳のエネルギー需要を満たすだけのエネルギー源をすでに持っているのです。
だから、脳のさらなる進化を促すために、僕たちがしなくてはいけないことは、「蓄えた中性脂肪を分解し、脂肪酸やケトン体というブドウ糖よりもはるかに効率の良いエネルギー源を引き出す代謝を恒常的に活性化させること」につきると思います。
僕たちの身体は、ブドウ糖ではなく脂肪酸からエネルギー(ATP)を産生している時の方が良く動きますし、僕たちの脳はケトン体からエネルギー(ATP)を産生している時の方が効率良く働きます。
180万年前から始まった脳の急速な進化が、「糖質」ではなく「肉食」によってもたらされたことを考えれば、効率が悪く毒性のある糖質主体のエネルギー(ATP)産生から脂肪酸・ケトン体主体のエネルギー(ATP)産生に戻ることが利となるのは必然だと思います。
「コスト削減」は、この理想的な代謝を維持できた人が、さらなる進化を求めて試してみてはいかがでしょうか。
僕は肉の入ったスープをミキサーにかけてから胃に流し入れることにします。
参考書籍
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「なんでやねん」という方はこちらをお読みください。