薬に頼らず「うつ」「不安障害」から回復するための3ステップ
BDNF & NGF EXERCISE SLEEP TESTOSTERONE 神経伝達物質
- 最近何事にもやる気が起きない。
- 「自分には価値がない」という考えが頭から離れない。
- 毎朝目が覚めると「また1日が始まってしまう・・・」と憂鬱になる。
- 人目が気になって外出したいと思えない。
- 人前に出ると緊張する。
- 緊張するから話さないでいると「変な人」認定されてツライ・・・。
このような「うつ」「不安障害」の症状に苦しむ人に、薬以外の即効性のある解決策を提案します。
本記事の内容
- うつ・不安障害に苦しんだ僕の体験談
- うつ・不安障害から回復するための3ステップ
- まとめ: 苦悩や痛みはとても個人的なもの
ども、バイオハッカーのYujiroです。
今から約5年前、グルテンフリーで身体の力を取り戻し、2度完璧なZONE(ゾーン、フロー)に入ったことをきっかけに、自身の日々のパフォーマンス(生産性)を科学的に最大化する方法(=バイオハック)を研究しています。
僕のZONE体験について詳しく知りたい方は人生で2度ZONEに入った著者が考える誰もがゾーンに入ることを目指すべき14の理由【保存版】をどうぞ。
うつ・不安障害に苦しんだ僕の体験談
冒頭で紹介した悩みは、僕が26才の頃、実際に抱えていたものです。
極度のあがり症(不安障害)を克服しようと精神科へ行って薬を処方してもらったら「うつ」まで併発してしまったという嘘みたいな本当の話です。
ただ、僕の「うつ」や「不安障害」には、はっきりとした原因がありました。
- 小麦(グルテン)
- ポルノ
この2つが、僕に極度の不安を与え、僕からやる気や希望を根こそぎ奪っていたのです。
僕が「うつ」「不安障害」から回復できた理由は、この2つの要素を生活から徹底的に排除したからでした。
そして、それは回復を狙って意図的に行ったことではなく、ただの偶然でした。
僕がうつ・不安障害から回復した方法について詳しく知りたい方は僕の別記事精神科医に頼らずに僕がうつ病とあがり症を克服した方法をどうぞ。
まったくの偶然とはいえ、「うつ」と「不安障害」を自力で克服したことをきっかけに、グルテンとポルノの影響が抜け、断然マシに動くようになった僕の頭と身体で毎日試行錯誤を繰り返し、自身の能力(=パフォーマンス)をもっと高めてくれる方法を身につけていきました。
その過程で「グルテンフリー」と「ポルノ断ち」以外に、僕のやる気・モチベーションをさらに高め、不安・恐怖を和らいでくれたバイオハックを見つけたので、それをシェアしたいと思います。
うつ・不安障害から回復するための3ステップ
- 日光浴
- 糖質制限
- 有酸素運動
早速順に見ていきましょう。
1. 日光浴
お金がかからない上にパフォーマンス爆上がりの「コスパ最強のバイオハック」として、前回の記事で紹介させていただいた日光浴です。
前回の記事でも「現代人は何かと日光および紫外線を悪者扱いし、過度に避ける傾向がある」と論じましたが、今回もそんな不当な扱いをされる日光のスーパーパワーについてお話しします。
日光浴がうつ・不安障害に有効な理由1:ドーパミン、エンドルフィン、セロトニンの生成促進
日光浴には「コスパ最強のバイオハック」の名にふさわしい、実にたくさんの強烈なパフォーマンスアップ効果がありますが、今回の記事では「うつ・不安障害からの回復するためのファーストステップ」として紹介するわけなので、日光浴が持つ「やる気・モチベーションUP効果」と「不安・ストレス緩和効果」に焦点をしぼってお伝えします。
「やる気ホルモン」ドーパミン
日光浴をすると「やる気ホルモン」と呼ばれるドーパミンの生成が促進されることがわかっています。
うつ病患者のドーパミンレベルは一貫して低い傾向があり、なんらかの理由でドーパミンレベルが低くなることがうつ病の原因の1つと考えられています。
日光浴には、ドーパミン生成を促す効果があり、低くなったドーパミンレベルを高め、気分の落ち込みなど、うつ的症状を緩和する効果が期待できます。
さらに、ドーパミンには脂肪分解を促進し、脂肪からエネルギーを引き出す作用があるので、脳や身体がより多くのエネルギーを使えるようになり、簡単に言うと「元気」になります。
「脳内麻薬」エンドルフィン
日光浴によってエンドルフィンの生成も促進されます。
ランナーが限界を超えたときに経験すると言われる「ランナーズハイ」を作り出す神経伝達物質として有名になったこのエンドルフィン。
一時は「血液脳関門を通過できないエンドルフィンが脳に影響を与えることはない」との見方が台頭し、この物質に対する科学者の興味は急速に失われたようですが、「エンドルフィンは実は脳内でも生成される」ということが明らかになった昨今では、この物質への注目が再び集まっているとのことです。
エンドルフィンは「内因性モルヒネ様化合物」の略称で、つまり「体内で生成されるモルヒネに似た物質」という意味です。
エンドルフィンには、医療の現場で鎮痛剤として使われるモルヒネと同様に(またはそれ以上の)鎮痛作用があり、緊張・不安・ストレスを緩和する効果や快感・満足を与える効果もあるようです。
このことから、日光浴には「うつ」や「不安」に苦しむ人の苦しみを和らげる効果があると期待できます。
「幸せホルモン」セロトニン
セロトニンも日光浴によって生成が促進されます。
抗うつ薬や抗不安薬として心療内科で処方されるSSRIという薬は、脳内のセロトニンの量を強制的に高めることで、「うつ」や「不安」の症状を緩和する薬です。
セロトニンには、不安や緊張を緩和し心を穏やかにする効果があり、うつ病や不安障害を患う人は、ドーパミン同様、このセロトニンの値も低い傾向にあるそうです。
日光浴によってセロトニンの生成が促進されることで得られるもう1つの大きなメリットは、睡眠の質が改善されることです。
心の病を抱えている人は、睡眠にも問題を抱えていることが多いようで、それが「うつ」や「不安」といった症状を悪化させている原因の1つでもあります。
日光浴によって生成されたセロトニンは、日が沈むと睡眠ホルモンであるメラトニンに変わります。
メラトニンは、睡眠の質を改善するホルモンで、日中に作られたセロトニンを材料にして合成されるので、日中(とりわけ朝)にどれだけセロトニンを作れるかがその晩の睡眠の質を左右します。
日光浴によって、「日中は常時穏やかな心で過ごし、夜には快眠が得られ、翌朝最高のスタートがきれる」という好循環が作ることができます。
でも、日光浴で得られるメリットはこれだけではありません。
日光浴がうつ・不安障害に有効な理由その2:テストステロン値が上がる
前回の記事でもお伝えしたように、日光浴をすると性ホルモンであるテストステロン値が上昇します。
テストステロンが増えることで得られるメリット
- 記憶力・集中力UP
- 決断力・判断力UP
- コミュニケーション能力UP
- よりフェアになる
- 長生きできる(アンチエイジング効果)
- 筋力・筋肉量UP
- やせる(脂肪分解加速)
- 自律神経のバランスが改善される
- 骨密度UP
- エネルギーに満ちあふれる
- やる気がわき起こる
- (根拠のない)自信がつく
- 男としての魅力(性的アピール)UP
- 顔つきが男らしくなる
- 性欲・性的能力UP
- ポジティブになる
- モテ度UP
このように、眺めるだけで顔が思わずにやけてしまうような効果がテストステロンというホルモンにはあります。
そして、日光浴は、このテストステロン値を上げる最も確実な方法です。
日光浴というコスパ最強のバイオハックをうつ・不安障害から回復するためのファーストステップに選んだ理由は、やはり「最も簡単に始められるうえに、最も効果が高い」という日光浴が持つ特性です。
「うつ」や「不安」など心の病を抱えている人に、効果が高いからといって、いきなり「運動しましょう!」と言っても「やってみるか」と思える人は少ないでしょう。
まずは、「うつ・不安を克服したい」という意志を持つことが大事です。
日の当たる所で裸や水着でぼーっとしているだけで、気持ちが前向きになっていくのがわかると思います。
天気のいい日は毎日やりましょう。毎日続けるとより大きな効果を実感できます。
ただし、なんでも「過ぎたるは及ばざるが如し」
やり過ぎは禁物です。
日光浴は、1日当たり20分以内に制限することで、メリットを最大化し、デメリットを最小化することができるようです。
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2. 糖質制限
日光浴の次にとり入れてもらいたい習慣が糖質制限です。
「糖質(炭水化物)を全く摂らないでください」というわけではなく、「朝・昼は糖質を摂らない方がいいですよ」ということです。
どういうことかというと、糖質を朝・昼に摂取してしまうと色々な問題があるのです。
糖質を摂取することの主な問題点
- ビタミンB群やマグネシウムが糖質の処理のため使い尽くされる
- ドーパミンなど神経伝達物質が減少する
- 中性脂肪の合成が促進され、分解が進まない
- 糖質から作れるエネルギー(ATP)は、脂肪酸から作れるエネルギー(ATP)の3分の1
うつ・不安障害を克服したい人にとって、糖質を摂取することの1番の問題点は、先に説明したドーパミン、エンドルフィン、セロトニンといった神経伝達物質の材料が糖質を処理するために使い尽くされてしまうという点です。
糖質の摂取は、摂取の瞬間まで一時的にドーパミンレベルを高めてくれますが、直後に急降下させてしまいます。
糖質を摂取したことによる「満足感」と「ドーパミンの材料の枯渇」に起因するドーパミンレベルの急降下です。
この「満足感がドーパミンレベルを下げる」メカニズムは射精のメカニズムと同様です。
快楽・満足感を与えるエンドカンナビノイド(内因性アヘン様物質)やエンドルフィンが分泌されると、それを追求させていた快楽追求ホルモンであるドーパミンのレベルは下がるのです。
糖質の場合は、ドーパミンなど気持ちを前向きにしてくれる神経伝達物質の材料の枯渇を伴って、これらの神経伝達物質が生成されにくい状態を作ってしまうので、心の病を抱える人にとっては、けっして好ましい状況とは言えないでしょう。
糖質には、もともと三大栄養素として脂質やタンパク質と肩を並べるだけの価値はないと思います。
「脳はブドウ糖しかエネルギー源にできないから、ブドウ糖の供給源である糖質は絶対に必要だ」という今日まで続くステレオタイプの主張は、「ライオンやオオカミなど完全な肉食動物もこっそり糖質を摂って脳機能を維持している」と主張していることに等しく、あまり理にかなっているとは言えないでしょう。
寝ている間など糖質を摂取できない時にも脳機能が維持されるように、体には血糖の低下を感知し、血糖を上昇させるシステムが備わっているので、脂質やタンパク質のように必ず食事から摂取しなければいけない必須糖質というものは存在しないのです。
※ただ、もちろん個人差はありますが、糖質を摂取しないと睡眠の質が下がる可能性があるので、就寝前に糖質を適量摂取することには価値があると言えそうです。
糖質制限の効果を高めるためにやってほしいこと
- プロテイン補給
- ビタミンB群の補給
- ミネラルの補給
簡単に言うと、これらは神経伝達物質を合成するために必要な栄養素です。
僕が愛飲しているBULLETPROOF社のグラスフェッド・コラーゲンプロテインには、ドーパミンの材料であるチロシンは含まれていますが、残念ながらセロトニンの材料になるトリプトファンは含まれていないので、うつ・不安障害を克服することが目的であれば、ホエイプロテインなどを選んだ方が良さそうです。
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3. 有酸素運動
ステップ1と2を実行したら、軽い運動を始めるモチベーションやエネルギーが湧いてきているかもしれません。
『脳を鍛えるには運動しかない!』という本によると、有酸素運動にもドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、エンドルフィンといった神経伝達物質の生成を促す効果があり、実際、有酸素運動には「うつ」や「不安」に対して抗うつ薬と同等か、それ以上の効果が期待できると示されています。
また、有酸素運動は、BDNF(脳由来神経栄養因子)と呼ばれる「脳の奇跡の肥料」の分泌を促進するとのこと。
脳の奇跡の肥料BDNFの役割
- 新しい神経の発生を促す
- 神経と神経を繋ぎ、新しい神経回路を作る
- 神経を酸化ストレスから守る
BDNFと「うつ」の関係性
- うつ病患者のBDNF値は正常値を下回っている。
- 抗うつ剤は、BDNF値を正常に戻す。
- BDNFを通常の半分しか生成しないように遺伝子を改変されたマウスには、あまり抗うつ剤が効かなかった。
- BDNF値が高くなると「うつ」の症状が減る。
- 有酸素運動でもBDNF値を上げることができる。
同書で紹介されているある実験において、抗うつ剤を飲ませたラットに運動もさせたところ、BDNFの値が通常の2.5倍になったと示されています。
BDNFの不足が「うつ」の原因だと実証した人はまだいないようですが、これだけ「うつ」の症状を緩和する効果が認められているのであれば、BDNFを増やすためにできることは何でもやってみる価値がありそうです。
運動も続けることが何より大事だと思うので、あなたが無理なく楽しんで続けられる運動を生活にとり入れてみてください。
まとめ
今回紹介した「うつ・不安障害から回復するための3ステップ」をステップ1から順に実行すれば、いつの間にか気持ちが前向きになっていることに気がつくかもしれません。
「うつ」や「不安」を抱える人の苦しみは、同じ病を患った経験のある僕でも計り知れません。
苦悩や痛みというのはとても個人的なもので、その人だけにしかわからないと思っています。
僕にはあなたの苦悩や痛みを真に理解することはできませんが、同じ病を克服した僕の経験や学びが、あなたの現状を少しでも好転させるきっかけになってくれればいいなと思い、この記事を書きました。
まずは、最も簡単にして、最も効果が期待できるコスパ最強のバイオハック「日光浴」から試してみてください。
参考書籍・記事
https://thriveglobal.com/stories/light-hacking-for-better-energy-mood-and-performance/
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「なんでやねん」という方はこちらをお読みください。